はるさんの日記。

初心者です。

ワークショップの設計について

こんばんは。はるさんです。

 

先ほど後輩さんより、ワークショップのデザインを手伝って欲しい、

と言われて、少しだけ相談に乗りました。

 

(最近は色々忙しく、電話で短時間とかならお手伝いできるという感じで、

諸々参加できていないものについては本当に申し訳なく…。)

 

自分自身考えながら、なるほど、と思うことが多かったので、

その際に考えた内容をメモしておきたく、

こちらのブログに記録します。

 

まず、簡単なまとめです。

 

1. 会のビジョンを策定する

2. 参加者の背景を把握する

3. 想定されるトラブルとその解決策を考える

4. アウトプットの方法を決定する

5. (誘導)設問の設計し、想定質問と解答を用意する

6. ファシリテーションのコツを考える

 

 

 

 

さて、内容に移ります。

まず、ワークショップとは。

Wikipediaによりますと、

ワークショップは、学び創造問題解決トレーニングの手法である。参加者が自発的に作業や発言をおこなえる環境が整った場において、ファシリテーターと呼ばれる司会進行役を中心に、参加者全員が体験するものとして運営される形態がポピュラーとなっている。 

 とのこと。

 

 

今回は、STeLA Leadership Forum

www.stela-global.org

のワークショップの設計のお手伝いをしました。

 

STeLA Leadership Forum とは、

日本、アメリカ、中国、ヨーロッパから理工系の学生が集まり、

一週間のワークショップを通じて

コミュニケーションやリーダーシップを学ぼう、

といった趣旨によって、毎年開催されています。

 

私も過去に参加し、とてもよい経験をさせていただきました。*1

 

 

特にワークショップを通じて考えるべきことは主に2点。

 

1. コンテンツ

2. ファシリテーションの方法

 

です。

コンテンツとは、グループで取り組む課題のことを指します。

 

 

今回STeLAで扱うテーマはネタバレになってしまうので、

実際の課題と変えて話しますと、

たとえば、

 

『数学を楽しむ人達が交流する場を作りたい。

そのビジョンをどのようなものにしたらよいか?』

 

 

というようなもの。

 

これを、1チームにつき8人の参加者+1人のファシリテータ、全5チームによって、

4時間の間に、

ディスカッション、プレゼンテーション作成、発表会

を実施します。

 

 

 

1. コンテンツを考えるに際して考慮すべきこと

 

これは、主に次のようなことが考えられるでしょうか。

 

a. 会のビジョン

b. 参加者の背景

c. 想定されるトラブルとその解決策

d. アウトプットの方法

e. 設問の設計

 

(メモ的に使っているので、気づいたら追記します。)

 

 

a. 会のビジョンについて

 

会のビジョンはとても大切ですね。

たとえば企業の採用なら、社内で活躍してくれそうな人材を発掘することが目的だし、

ではどんな学生を採用したいか、よくよく事前に明らかにすることが重要です。

 

将来待ち受ける様々なシーンを想定しながら、

会のビジョンを作り上げていく必要があります。

 

たとえば、シン・ゴジラ東京湾に上陸した際にも

迅速に解決策を導く人材を育てたいならば、

批判を物ともせずに

スピード感を持って未知の課題に取り組み

ご決断ができるようトレーニングをすることが重要でしょうし、

 

江戸幕府で平和に物事を進められる人材を育てたいならば、

参勤交代に対する耐性の強さを養うべきです。

 

 

STeLAの場合は、参加する学生さんたちにリーダーシップを学んでもらうこと。

 

リーダーシップとは何か?

国際的なチームで成果を挙げるとはどういうことか?

 

こちらを、チームで考えながら、

ワークショップのゴールを考えます。

 

 

 

b. 参加者の背景

 

参加者の背景は、たとえば、

その課題に対する前提知識のレベル感、

参加者のレベルのばらつき具合、

性格、

などなどでしょうか。

あとでもう少し詳細に書きます。

 

c. 想定されるトラブルとその解決策

 

これは、設問をどのように設計したら良いか、

どのようにヘルプを出したら良いか、

などとも絡んでくるのでとても重要です。

 

トラブルがあったとしても、

皆で乗り越えられれば主催者側の勉強になりますが、

参加者の満足度は下がりますね。

 

いくつか、想定されるトラブルと解決策の例を列挙してみます。

(トラブルと捉えるべきか否かは状況に依りますが。)

 

c-1. メンバーの一部の人の独断で話が進む

 

→役割分担ができるような量の課題を課す

ファシリテーターが発言していない人に意見を言うよう促す

→全員が発言するようレクチャーを行う(後述)

→(押しが強い人材を育てたいなら)そのままにする

→時々リフレクションの時間を取り、メンバー同士いい点や改善の要望などを伝える

 

 

c-2. 課題のボリュームが多すぎてアウトプットがほとんど出せない

 

→事前課題を作る

→課題に関するレクチャーを行い、基礎的な情報を提供する

→プレゼン作成のレクチャーを行う

→会の半ばで状況を確認し、適宜介入の度合いをチェックする

→複数の設問(誘導)を用意し、最低限のアウトプットは出せるようにする

→スケジュールは余裕を持って立てる

 

 

c-3. チームのレベルにばらつきが出来、あるチームの満足度が極端に低い

 

→チームごとに少しずつ課題を変えて、どのチームからも新しい学びを得られるようにする

ファシリテーター同士で各チームの状況をシェアして、適宜バックアップをする

 

 

他にも様々な課題があると思いますので、

こちらも、思いつき次第適宜追加します。

 

d. アウトプットの方法

 

数日に及ぶワークショップならば手のこんだプレゼンを行っても良いですし、

数十分程度なら口頭、あるいはホワイトボードなどの形になるでしょうか。

 

上記の c-2 の問題があるので、

最低限提示するべきもののイメージを

ある程度見せておいたほうが親切かもしれません。

スパルタなものなら別に必要ないかもしれませんが…。。。

 

ちなみに、筆者が経験したうちで最高にタフな試験だと、

 

英語40ページ超(60ページくらいだったかもしれない。)の資料が渡されて、

1時間以内に資料を読み込み市場分析を行ってスライド作成を完了させ、

その後10分のプレゼン(英語)+10分の質疑応答(英語)

なんていうものもありました。

 

聞いたところによると、

敢えてボリューミーな課題を出して、

ハイレベルな人も十分に測定できるようにしているとのこと。

これによってわかることは、

 

・コアとなる設問は何か短時間で把握する力

・その情報はどこに掲載されているかクイックにサーチする力、

・仕事の段取りを素早く立てる力、

・ハイプレッシャーな中で集中して課題をこなせる力

・(あと)パワポのスキル

 

などが測定されるそうです。

 

 

e. 設問の設計

 

上記を加味した上で、設問を設計します。

 

テーマの問に答えるために何が必要か?

ということをブレイクダウンして考えていきます。

 

今回の場合は

 

 『数学を楽しむ人達が交流する場を作りたい。

  そのビジョンをどのようなものにしたらよいか?』

 

というような問いでした。

これを問うときに、どのように誘導設問を作ったら良いか?

と考えてみます。

 

まず、交流する場を作る、という前提がある。

(交流する場は必要ないのでは?という議論はしない。)

 

その上で、

 

・数学を楽しむ人達はどんな人達であるか?

・彼らはどんなときに参加のモチベーションを感じるだろうか?

・彼らが抱えている問題意識とは何か?

・交流方法はどのようなものがあるか?

 

などを考えていくと良いように思います。

 

参加者の背景を踏まえ、

どのような誘導設問を設定するかを考えます。

 

誘導をしない場合でも、

このことについて考えておけば、

メンバーが議論に詰まった時も方向性を示せるので、

この部分はとても大切なパートだと思いました。

 

参加者の背景はどのようにして把握したら良いのでしょうか?

 

・事前のアンケートによってバックグラウンドを判断する

・募集時点で試験を行い、参加者の必要なスキルレベルを一定以上にする

 

などが考えられます。

 

 

 

2. ファシリテーションの方法

 

 

a. において、会のビジョンを考えました。

全員が協力することをよしとするならば、

それを引き出すための方法を考えます。

 

 

準備中においては、

 

・ワークショップの準備そのものをワークショップと捉え、トラブルシューティング作成に活かす

・課題を細かく分割し、個々の背景知識を十分に持っておく(分担ができる)

・ネガティブな意見の伝え方を知る

・ビジョンを踏まえた上で、よいファシリテーションの例を知る 

・得意そうな人に詳細をヒアリングして、事例を集める

 

実施中に関しては、

 

・各班の状況をシェアして、内容にばらつきが出来ないようにする

・対策をシェアする

・参加者の不安を和らげるため、定期的に全員に声をかける

・発言していない人に意識を払う

・発言しやすい空気を作るために、積極的に褒める

 

実施後に関しては、

 

・参加者のアンケートを取り、改善点を探る

・上手く回らなかった場合は、振り返りを行う

・上手く言った場合は、何が良かったのか考察する

 

などの工夫ができるでしょうか。

 

特に、今回細かい事例に対してブレストしていく中で見つけた面白いものが

次のようなこと。

 

グループ内に同じ性格の人が2人いると、

立ち位置を取り合ってうまくいかない場合があり、

その場合は双方に譲りあう意識づけを行ったり、

普段の立ち位置が取れない人に対して

肯定感を持ってもらえるようにする工夫をするという方法です。

 

 

こんな感じで、普段ファシリテーションがうまい人が

どのように意識して場を回しているのか、

言語化してみると意外にも多くのコツを発見できることがあります。

 

また、特に声かけの方法についてはコーチングの本がとても参考になりまして、

私の場合はこれが特に心に響きました:

(人生で初めて出会ったコーチングの本というバイアスもあるかも。)

 

 

目からウロコのコーチング―なぜ、あの人には部下がついてくるのか? (PHP文庫 は 46-1)

目からウロコのコーチング―なぜ、あの人には部下がついてくるのか? (PHP文庫 は 46-1)

 

 

 

こちらにもおすすめ本いくつか掲載されていますね。

www.nusacm.org

 

その他、カウンセリングの本も、相手の意見を引き出す参考になりました。

 

プロカウンセラーの聞く技術

プロカウンセラーの聞く技術

 

 

 

ところで、先ほど、全員が発言するようレクチャーを行う(後述)と書きました。

 

 

これは特にSTeLAの理念において大事なパートで、

 

・リーダーシップについて伝える

・グループでの作業における役割分担とその重要性について話す

・自分と違うものに挑戦してみるよう促す

 

などでしょうか。

 

採用基準、にリーダーシップについてのよい説明がありました。

採用基準

採用基準

 

 

 

 

ざっとメモ書きの様な感じで書いてしまいました。

何かの参考になれば幸いです。

また、今後も、適宜アップデートしていこうと思います。

 

*1:毎年4月頃に募集がありますので、ご興味ある学生さんはぜひ応募してください!!!